第50回日本骨折治療学会学術集会

会長挨拶

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第50回日本骨折治療学会学術集会
会長 井上 尚美
(医療法人徳洲会 仙台徳洲会病院 院長)

さて私儀、このたび第50回日本骨折治療学会学術集会を2024年6月28日・29日の2日間、仙台市の仙台国際センターにて開催させて頂く事になりました。仙台での開催は、2006年に私の師である東北労災病院名誉院長、佐藤克巳先生が第32回日本骨折治療学会を開催されて以来、18年ぶりとなります。この歴史ある学会を開催させて頂くことは、私にとってこのうえない光栄であると同時に、重責と使命を深く感じております。

骨折治療は整形外科の基本であることはあらためて申し上げるまでもありません。2000年以降、非定型骨折などの新しい概念、Short Humeral Nail(SHN)、Locking plateなどの骨接合インプラントと手術技術の進化、また骨粗鬆症を伴う骨折に対する骨折リエゾンサービス(FLS : Fracture Liaison Service)など骨折治療を取り巻く環境は変化と進歩を遂げてきました。この学会では、半世紀の骨折治療の歩みを振り返り、次への一歩を踏み出す契機にしたいという思いから、学会のテーマは、『覧古考新』としました。古い事柄を顧みて、新しい問題を考察するという意味です。第50回と節目になります本学会が、実り多きものとなり、日本の骨折治療のさらなる発展に繋がるよう誠心誠意努力してまいる所存です。

近年、日本骨折治療学会では、骨折だけでなく軟部組織損傷などの演題も多く発表されています。今後本学会が国際整形外傷学会(IOTA:International Orthopaedic Trauma Association)に積極的に関わっていく上では、重要なことであると考えます。しかし、今回はこれら全てを含めながらも骨折治療の原点である『common fracture』を中心にプログラムを作成し、経験豊富な先生方からも次世代の先生方に思いを伝える学会にしたいと考えています。

また新型コロナウイルス感染症(COVID-19)も2023年5月8日から「5類感染症」となり、従来形式での学会開催が可能となりました。しかし、依然としてCOVID-19の患者様は発生しており、感染に十分に留意しながら開催したいと思います。

仙台には、海の幸、牛タンなど美味しい食べ物や美味しいお酒があり、近郊には温泉などの観光名所もあります。多くの会員の先生方のご参加をお待ちしております。

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